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〈新刊〉行者の記録(未来に伝え残したい剣道修行者たちの哲学)蓑輪勝=著

¥2,420 税込

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講談社野間道場の記録と記憶を通して、戦前・戦後の出来事を後世に伝えることになったのは、小澤丘範士の次のひと言がきっかけだった。
「野間道場のことを後世に伝えなさい」

講談社の野間道場では持田盛二範士十段をはじめ剣道の大家と呼ばれる人々が、みずからの修行もかねて後進の指導にあたっていた。来る人々に対し、「段を捨てて稽古をしなさい」と持田範士は説いたという。
その野間道場に40年通い続けたのが著者の蓑輪(みのわ)勝氏。大家のひとりから「野間道場のことを後世に伝えなさい」との言葉を受け、それを使命として本書を綴った。
昭和天覧試合で優勝を飾った恩師・望月正房範士の底知れぬ強さや実直な人柄も、伝え聞いたさまざまなエピソードを交えながら紐解いていく。佐藤卯吉、小澤丘、小川忠太郎、山内冨男、森島健男……ら、明治・大正に生まれ、昭和の剣道を支えた“行者”たちの剣道観にスポットを当てた随筆集は、その時代の世の中の事象も散りばめながら、人の生き方そのものにも切り込んでいく。
映画『武士の一分』など山田洋次時代劇三部作において「剣術指導」を託されたことについては、「野間道場で剣道の真髄に触れられたことが活きた」と言い、綴られた役者たちの裏話の数々も興味深く読める。
大家たちはどのような剣道哲学を持ってこの世界を支えてきたのか──来年の2025年は「昭和百年」の節目の年でもある。節目を迎えるにあたり顧みるにふさわしい“汚れなき人間力”が、明治・大正に生まれた“最後のサムライ”たちにはある。

目次
写真集 野間道場、行者のアルバム
第1話 佐藤卯吉先生は「目指すのは、剣道屋でなく剣道家がいい」と言った
第2話 日本剣道形のこころを説いた、剣徳高き佐藤卯吉先生
第3話 望月正房先生は、修行を経て“わざ師”となった
第4話 昭和四年の天覧試合と、若き望月先生の十七人抜き
第5話 司馬遼太郎氏の記事に、我が師も嘆き悲しんだ
第6話 二刀に負けたら……と檄を飛ばした中山博道範士
第7話 戦後剣道界の、やるせない出来事に触れて
第8話 「天覧試合優勝者としての誇りを持ちなさい!」と、持田先生は一喝した
第9話 “永久欠番”の大家の一人・小澤丘範士が見せた鞍馬流「巻き技」の凄み
第10話 切り返しを学ぶこと八年。和紙を重ねるような“行(ぎょう)”
第11話 「初太刀一本」は、剣道の哲学。森島範士の立合に“真機”を思う
第12話 後(ご)の先(せん)は、仄(ほの)かな光に似て
第13話 大太鼓の響きは、行者に「気構えを整えよ」と訴えた
第14話 三島由紀夫、五木寛之、剣道範士奥川金十郎、それぞれの剣道観
第15話 二刀の小太刀をかまうな。千葉仁への指導は実践で
第16話 旧野間道場に存在した四天王には、解きほぐせぬ深さがあった
第17話 行者が集った野間道場の神棚。剣道を通した人間形成
第18話 望月先生は相手の竹刀をチョンと押さえれば労せずして勝てると言った
第19話 旧野間道場最後の“白衣の剣客”
第20話 女性剣道は気品漂い、柔よく剛を制すを理想とする
第21話 形は語る。剣道は腹、人生は後の先
第22話 我が青春の野間道場と国士舘の繋がり
第23話 山田洋次時代劇から見た旧野間道場
第24話 道場の姿形は消えるとも、師らの言葉の火は灯り続ける
第25話 段を捨てて稽古をしなさい
追 記 後の先にまつわる教え
対 談 かつて野間道場では──二人が偲ぶ、大家に学んだ修行時代
聞き手/蓑輪 勝 語り手/野尻忠克

著者
蓑輪 勝(みのわ まさる)
昭和16年(1941年)東京に生まれる。中学1年のときに剣道を始め、昭和42年、講談社野間道場に入門。望月正房範士を師に、佐藤卯吉、小川忠太郎、森島健男各範士らに指導を受ける。昭和55年、文部省高等学校武道(剣道)教員免許取得。都立高校で剣道教員となる。平成元年、南アルプスの麓、山梨県白州町(現北杜市)に宿泊所付き道場「正心館」を建て移住。『たそがれ清兵衛』『武士の一分』等、山田洋次監督の映画作品に剣術指導として関わってきた。

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